車検に備えミラのタイヤを交換する

車検まであと1月半

 車検はいつもユーザー車検、22歳からかれこれ15回以上は受けただろうか。
 普段から必要な整備はしているので、今まで整備不良のため外出先で難儀したなどということはない。自分の車の状態を一番よく知っているのは自分自身なので、他人に弄られるなんて安心できない。
 自分で整備すれば愛着も湧くし、車の状態を常に気に掛けるように意識が変わるからより安全だ。もちろん経済的でもある。
 田舎暮らしでは車は必需品だし、農機具もあるので、整備スキルがなければ時間もお金も無駄にすることになる。
 

11年8万km走ったタイヤ

 さて、5万km弱で買った中古のミラ、購入時点で新車時のタイヤがほぼ坊主だったので2年前に交換したのだけど、左後輪だけかなり山が残っていたので3本だけ交換した。実質1人乗り専用の軽FFだと、左後輪にはほとんど荷重がかからないみたいで、8万km以上持たせてしまった。
 しかしそろそろ限界だろう、スリップサインが出ていて、残溝は2mm以下。車検で跳ねられそうだし、梅雨に入り雨天走行の可能性も増えるので交換することにした。
 ネット通販で送料込み4本8000円。軽自動車は部品が安くて本当にありがたい。

ジャッキアップ

 ジャッキアップの前に、ホイールナットを少しだけ緩めておく。ジャッキアップしてから大きな力を掛けるとジャッキがコケることがあるので。
 下が砂利なので、ジャッキが動きやすいよう、また沈下しないよう、鉄板の上にジャッキを載せている。

リジットジャッキ(うま)

 タイヤをホイールごと入れ替えるなら、リジットジャッキは掛けなくていいけど、タイヤ交換の場合しばらくタイヤがない状態で放置することになるので、念のため掛けておくと安心。
 ついでだからブレーキドラムの点検とブレーキフルードの交換も行った。

ビート落とし

 タイヤのビート(タイヤの縁)はホイールのリム(ホイールの縁)にぴったり張り付いていて、足で踏んだくらいでは内側に落ちてくれない。このままの状態ではタイヤレバーが入らないので、ビートブレーカなどテコの原理で数百キロの力を掛けて無理やり引き剥がさなければならない。
 しかしビートブレーカーなんて持ってないので、油圧プレスで代用。
 ビートブレーカーは単管パイプなどで自作することもできるけど、油圧プレスはオイルシールやベアリングの圧入、金属のカシメや曲げ修正など幅広く使える。
 1万円の安物プレスじゃ小さくて軽自動車のタイヤが限界だけど。

リムから剥がす

 接着剤でも付いてんのかってくらい密着しているので、これくらいまでタイヤを変形させてやっと剥がれてくれた。人力じゃ絶対無理。

裏技

 トラックなどフレームがしっかりした車ならジャッキでビートを落とすこともできる。
 しかし乗用車のモノコックフレームではフレームの方が変形する可能性があるのでやめた方がいい。

タイヤレバー

 タイヤレバーは最低2本必要(私は3本使う)。
 長さは30cmもあれば十分。ホームセンターにやたら長くて頑丈なレバーが売ってるけど、あれはやめた方がいい。あのレバーに本気で力を掛けたらホイールのリムが曲がってしまう。
 
 長さより形状が重要。
 スプーン状にカーブしたものをひとつ。これは外す時に強い力を掛けたいときに使う。

フラットなレバー

 もう一つは平らなレバーで、主に新品タイヤを入れる時に使う。
 入れる時は外す時ほど力は要らないけれど、狭いすき間に押し込む必要があるのでフラットで薄い方が使いやすい。
 

タイヤをホイールから外す時が一番難しい

 片方のビートをタイヤレバーで外側に出し、さらにもう一方のビートを外側にこじってタイヤをホイールから分離する。
 まずタイヤレバーで少しホイールを出しておき、

プラスチックハンマーで叩く

 ビートが3分の1位出れば、後は叩くだけで外れるんだけど、最初はタイヤレバーでタイヤを外側に押さえつけつつ、リムとビートの接触点付近のタイヤを叩きまくる。
 タイヤレバーとプラスチックハンマーとカメラを同時に持てないので写真で説明できないのが残念だけど、これが結構難しい。ビートへの衝撃がきちんと加わるように手足をフルに使って押さえつけないと、衝撃が逃げてしまいうまくいかない。
 人によってはこの作業をタイヤレバーだけでやるらしいんだけど、どうやってやるのか見当が付かない。この方法で外れなかったことはないので、あれこれ試すのが面倒くさくていつも苦戦しつつこれで済ましている。もっといい方法があるかも知れない。

新品タイヤにビートクリームを塗る

 これがあるとないでは大違い。タイヤが勝手に収まるべきところに収まってくれる。なければ洗剤でもいいけど、オイルはやめた方がいいだろう。CRCでやってた人もいて、すぐ揮発するから大丈夫といってたけど、感心しない。

新品タイヤの組み付け

 外すのに比べたら、楽勝。
 手で押さえている部分が重要で、常にホイールの中央の溝が深くなっているところにビートを落とし込んでおく。レバーで引っ張ると外側に上がってくるので、手で下に押さえつけておく。
 レバーを力一杯操作しなければならないとしたら、大抵ビートが上がってきている。

エアコンプレッサーでビートを出す

 急激にエアを入れることで、エア圧でビートを外側に押し付ける。
 タイヤレバーで入れただけだと、ビートとホイールにはまだすき間があるので、そこから漏れる空気以上の量のエアを入れないと、ビートを外側に押すエア圧が掛からないので手押しポンプでは不可能。
 エアコンプレッサーは1馬力25Lのものだけど、十分。これは整備だけでなく、あらゆる工作で多用途に使えるので、田舎暮らしの必需品といっていいでしょう。
 
 20年前に2万円で買ったけど、もう十二分に元は取っていて元気に稼働している。最近高圧リミットスイッチが効かなくて自動停止しないけど、まあ自分でスイッチ切ればいいわけだし。

タイヤ交換なんて1000円でやってくれるから頼めば?

 慣れれば1本15分掛からないけれど、最初は1時間以上かかるだろう。必要な工具も数千円はする。でもいったんコツを掴んでしまえば、RV車の大径タイヤも、トラックの分厚いLTタイヤも、バイクのタイヤも、トラクターのタイヤもできてしまう。
 カーショップで工賃1本1000円と言っても、持ち込みタイヤは受け付けてくれないので、ネット通販の倍位のタイヤを買わされる羽目になる。ほとんど意味のないバランス調整が別料金で請求されたりする。相手も商売だから、必ずトータルで利益がでるビジネスモデルになっている。
 さらにカーショップまで往復する時間とガソリン、作業待ち時間を考えると、かなりのロスをしている。
 
 なんだかんだでかれこれ50本位は交換したかな、時間とお金をどれだけ節約できたことだろう。