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6物件見たけどタダでも欲しくない

海山が豊かで温暖ないいところだけど

 この記事は前回の続きです

 現在は栃木での田舎暮らしにそこそこ満足しているものの、内陸特有の寒暖差と海が遠いのが不満で、将来的には温暖な海沿いでの田舎暮らしに憧れている。そして栃木から最も近いそんな場所が伊豆だ。
 海と山両方を兼ね備える自然は最強なんだけど、その代わり平地が少なく畑ができるような物件はなかなかない。東京から近いせいでいい場所はほとんど別荘地になってしまい、安い物件が出てこない。
 それでも最近は別荘ブームが去って久しく相続なども発生しはじめ、老朽化した別荘を手放す人が多く価格は下落傾向にある。とはいえバブルの頃に高値掴みした人はやはり高く売ろうとするので、地方としてはまだまだ高い。今すぐ移住したいわけでもないので、適正価格でなければ急いで手を出す理由もない。
 今回は前々からチェックしていた、300坪程度の畑ができそうな土地面積がある物件を3社の不動産業者に案内してもらった。

タダでも欲しくない物件ばかり

 唯一買ってもいいかなと思ったのはこの物件くらいだけど、それでもちょっと高いかなと思った。200坪の土地にバラック小屋が数軒の物件で450万円は微妙。陶芸窯に価値を見出せる人にはいいかもしれない。私営水道というのがネックで、使っても使わなくても25000円が毎年出ていくのはつらい。ここはまだ安いほうだけど、伊豆の別荘地は管理費が高く年10万円くらい強制的に徴収されるのがネックだ。40年では400万円の出費になるのでバカにならない。
 他に見た5物件はこの内容でこの値付けかよ、と信じられないほどひどかった。ホームページでは畑可とかあるのに平らな土地が全然なかったり、まだまだ使える古家ありとあっても基礎が腐って家が見た目でもわかるほど傾いていたり、内容もかなり盛っている。実際に現地を見てみないと本当のところはわからない。
 伊豆の不動産会社はかなりの過当競争で、適正価格で売るというよりいかに顧客をその気にさせて(なかば騙して)売るという姿勢が強く、イマイチ信用できない。変な物件掴まされて税金と管理費だけを延々払い続けるだけになるのはたまらない。

失意の2日間

 初日の競売物件、2日目の伊豆不動産屋巡りともにいい物件には巡りあえず疲労だけが残った。もう頭を切り替えて後は旅を楽しもう、ということで明日はあてもなくドライブすることにした。
 初日車中泊した伊豆マリンタウンは車の騒音がひどかったので、山を10kmほど上がって伊東市の水がめ松川湖へ。
 道路から離れていて車の音は聞こえないし、夜になると全く人がこない静寂そのものの環境で熟睡できた。誰もいなくて寂しすぎると感じるかもしれないけれど、私は人がいないほうが落ち着く。気に入って連泊したけど車中泊の人は2晩とも誰もおらずひとりきり。
 

1年半前に売り止めされたペンション

 一年半前にも移住地探しで伊豆を1週間ほど巡ったのだけれど、その時不動産屋の仲介で内覧し気に入って買いを入れたものの、仮差押登記をしていた債権者との話し合いがまとまらず売り止めになってしまった廃ペンションをふらりと再訪してみた。

 海から1kmほど上った山の中腹に建っていて周辺に民家はなく、部屋からの眺めは人工物がない一面緑の樹海の先に青い海が広がっていて息を飲むほど素晴らしい。
 集落からは数百m離れて森のなかにポツンとある一軒宿で別荘地でもないので煩わしさがないし、県道に面していて交通の便もよい。周辺は耕作放棄地ばかりなので借りて畑もできそう。築35年でだいぶ前に営業を止めて雨漏りや床腐りもあるボロだけど、リフォームすれば安宿には十分。管理費はかからず固定資産税も安いので客が少なくてもリスクは少ない。
 
 

なんとまた売りに出ている

 見た目は変わっておらず草木がだいぶ繁殖してきていて放置されているようだったけれど、当時はなかった別の不動産会社の看板を見つけ電話。その後所有者が自己破産し仮差押えは取り下げられたけれど、管財人弁護士が物件に価値なしと判断してペンションは処分されなかったとのこと。不動産会社は管財人弁護士に頼まれて売り広告したけれど、買い手がつかず清算手続きも終了したので仲介はやめたそうだ。

 もう少し早くこの看板に気付いていれば、あるいは管財人経由で入手できたかもしれない。しかしこの看板は正面玄関にでも貼ればいいのに、わざわざ目立たないところに小さく掲げられている。県外の会社だし本気で売りたかったのか疑問だ。清算の形式上いちおう売りに出しましたということにしたかっただけではないか、管財人弁護士としても報酬はかわらないのにわざわざ仕事を増やしたくもないだろう。

直取引するか

 登記事項証明書を取ってみたところ、おそらく自己破産の手続きが最近終了したのだろう、2つあった仮差押登記のうち一つはつい2週間ほど前に抹消登記されていたけどまだ一つ残っている。さらにもうひとつ登記上の問題があり、この状態では仲介する不動産屋もいないだろう。

 裁判所の免責許可決定を受けたなら原則債権はチャラになるはずだけど、債権者が登記までわざわざ抹消してくれるかどうかは別問題で交渉(ハンコ代)が必要になる。とはいえ第三者が交渉できることでもないので所有者本人に動いてもらわないとならないけれど、自己破産したばかりの人が面倒な手続きをしてくれるかどうか。

 登記で所有者の現住所は特定できたので、接触してみて見定めるしかない、とりあえず手紙を出して様子を見よう。

再訪でますます伊豆が気に入る

 海山の自然が豊かで気候も温暖。
 車中泊して感じるのは昼夜の寒暖差が少なく生活していて体の負担が少ないということ。栃木では家の中でも夜はシンシンと冷え込んでくるけど、伊豆では外で寝ていても快適で熟睡できる。
 栃木は東京に近く買い物が便利なのは伊豆より優れているけれど、最近は東京へ行くこともなくなり物欲も減ってきたのでメリットを感じなくなってきた。

 ペンションが手に入るかどうかわからないけれど、焦らず長期計画で移住に取り組みたい。